札幌市豊平区(月寒・西岡・福住・美園・南郷)のやまぐち歯科こども歯科が解説します。
歯が痛い原因は?危険なサイン・応急処置・治療法を歯科医が解説
🕒 読む目安:約8分
公開日:2025年11月18日
最終更新日:2026年7月14日
「急に歯がズキズキ痛くて眠れない…」
「噛むと痛いけど、これってむし歯?」
「歯の痛み」は、体の中でも特に我慢するのが難しい、つらい痛みの一つです。食事も楽しめず、仕事や勉強に集中できないほどの痛みに、不安を感じている方も多いと思います。
当院にも「急に歯が痛くなった」とご連絡をいただくことがよくあります。歯の痛みは、お口からの「SOSサイン」です。痛みが続く場合は放置せず、早めに歯科医院で状態をご確認ください。
この記事の要点
- 「ズキズキする」「熱いものがしみる」「夜眠れない」痛みは、神経の強い炎症が疑われるため早めの受診が必要です。
- 痛みの原因は、むし歯の進行、知覚過敏、歯の亀裂、歯の根の周囲の炎症、歯周病、噛み合わせの負担など様々です。症状だけでは原因を断定できません。
- 受診までの応急処置として、市販の鎮痛薬の服用、ぬるま湯でのうがい、安静が有効です。患部を直接触ることや、温めることは避けてください。
1. 早めの受診が必要な「危険な痛み」のサイン
まずはご自身の痛みが、できるだけ早い処置を要するものかどうかをチェックしましょう。以下の症状が一つでもある場合は、痛み止めだけで様子を見ず、早めに歯科医院を受診してください。
- ズキズキと脈打つような痛みが続いている
- 何もしなくても痛く、夜も眠れない
- 冷たいものより「熱いもの」がしみて痛みが残る
- 歯ぐきがパンパンに腫れている、または膿(うみ)が出ている
これらの症状は、むし歯が深く進行し、歯の神経(歯髄)が細菌感染を起こしている「歯髄炎」や、すでに神経が死んで歯の根の先に炎症が起きている「根尖性歯周炎(こんせんせいししゅうえん)」などが疑われます。
2. 痛みの症状別|考えられる原因と受診の目安
「歯が痛い」と言っても、症状によって原因は様々です。歯の痛みは症状だけで原因を断定することはできず、冷温診、打診、X線所見などを組み合わせて総合的に判断します。以下は一般的な目安です。
| 症状 |
考えられる原因 |
受診の目安 |
| ❄️ 冷たいものが短時間しみる |
知覚過敏、象牙質まで進行したむし歯、歯の亀裂、修復物の不具合など |
症状が続くなら受診 |
| ☕️ 熱いものがしみて痛みが残る |
歯髄炎(神経の強い炎症)、深いむし歯など |
早めに受診 |
| ⚡️ ズキズキと何もしなくても痛い |
歯髄炎、根尖性歯周炎など |
できるだけ早く受診 |
| 🦷 噛むと痛い |
根尖部の炎症、歯の亀裂・破折、噛み合わせの負担、歯周組織の炎症など |
早めに受診 |
| 腫れて痛い(歯ぐき・奥歯) |
歯周病、根尖性歯周炎、智歯周囲炎(親知らずの炎症)など |
早めに受診 |
3. 歯が痛い時の正しい応急処置と避けたい行動
痛みが強い時は、無理をせず一時的な対処を行い、早めに歯科医院へご相談ください。
⭕️ 受診までの応急処置
- 市販の鎮痛薬を用法・用量どおりに使用する: 持病、妊娠・授乳中、アレルギー、服用中の薬がある方や、お子さまに使用する場合は、薬剤師へご相談ください。
- ぬるま湯で優しくうがいをする: お口の中を清潔に保ちます。
- 腫れや外傷がある場合は、頬の外側から冷やす: 濡れタオルなどを使い、氷を直接当てないようにしましょう。
- 安静に過ごす: 飲酒、激しい運動、長時間の入浴は控えてください。
❌ 避けたい行動
- 痛む歯や歯ぐきを強く触る、押す、針などで膿を出そうとする
- 鎮痛薬を、歯や歯ぐきへ直接置く
- 痛む場所を温める(カイロ、長風呂、飲酒など):血流が良くなり、痛みが強くなることがあります。
- 痛みが一時的に落ち着いたため、受診せず長期間放置する:原因の解決にはならないため、必ず受診してください。
4. 当院の「痛みと不安に配慮した診査・治療」
やまぐち歯科こども歯科では、「痛いから歯医者が怖い」という患者さまの不安を和らげるため、以下の取り組みを行っています。
① 必要に応じた「歯科用CT」の活用
痛みの原因を確認するため、まず視診、打診、歯周ポケットの確認、通常のレントゲン撮影などを行います。さらに詳しい確認が必要な場合は、歯科用CTを活用します。CTは、歯の根の周囲にある病変の広がりを立体的に確認する際に役立ちます。複数の検査結果を組み合わせて、治療方針を検討します。
② 「痛みに配慮した」麻酔
極細の注射針を使用し、麻酔液の注入速度をコントロールすることで、麻酔注射の痛みや圧迫感を和らげます。治療中も患者さまの表情を確認し、こまめにお声がけを行います。
③ 丁寧な根管治療
神経の治療(根管治療)が必要な場合、根管内を可能な範囲で丁寧に清掃・洗浄し、細菌量を減らして再感染リスクの低減を目指します。
直ちに救急・医療機関への受診を検討する症状について
- 息苦しい、または唾液も飲み込めない
- 意識状態がおかしい
- 急激に首や口の底へ腫れが広がっている
※上記の症状がある場合は、感染が急速に拡大している恐れがあるため、直ちに119番へ連絡してください。急速に首や口の底へ腫れが広がっている場合も、速やかに救急受診してください。
当日中の医療機関・歯科受診が必要な症状
- 発熱や強い倦怠感を伴う
- 顔の腫れが目立つ
- 口が開きにくい
5. 歯の痛みに関するよくある質問(FAQ)
札幌市で夜間に歯が痛くなったら、どうすればよいですか?
A.札幌歯科医師会口腔医療センターでは、年中無休で夜間救急歯科診療を行っています。診療内容は応急処置が中心です。翌日以降は、かかりつけ歯科医院または最寄りの歯科医院で継続治療を受けてください。受付時間は18:30〜23:00です。受診時はマイナンバーカードまたは保険証、お薬手帳をご持参ください。
歯が痛い時、市販の痛み止めは飲んでもいいですか?
A.はい、受診までの一時的な対処として使用できます。ただし、痛みが落ち着いても原因が治ったとは限りません。鎮痛薬だけで長期間様子を見る間に、むし歯や炎症が進行する場合があります。用法・用量を守り、早めに歯科医院をご受診ください。
市販薬を買う場合、どのように選べば良いですか?
A.市販薬は、年齢、持病、妊娠・授乳の有無、服用中の薬によって選び方が異なります。添付文書を確認し、薬剤師へご相談ください。お子さまには、年齢や体重に適した製品を使用してください。市販薬は一時的な応急処置であり、原因の治療には歯科受診が必要です。
歯が痛い時、温めるのと冷やすの、どちらがよいですか?
A.腫れや外傷がある場合は、頬の外側から濡れタオルなどで冷やすと楽になることがあります。氷を直接当てるのは避けてください。長時間の入浴、飲酒、カイロなどで温めると痛みが強くなることがあるため、控えましょう。
痛かったり、痛くなかったりします。放置してもいいですか?
A.痛みが一時的に落ち着いても、治ったとは限りません。症状が波のように変化することもあれば、むし歯や炎症が進行している場合もあります。痛みを繰り返す場合や、一度でも強い痛みがあった場合は、歯科医院で状態をご確認ください。
歯医者の治療自体が痛いのが怖いです。
A.当院では、治療中の痛みや不安をできるだけ軽減できるよう配慮しています。極細の注射針を使い、麻酔液の注入速度をコントロールすることで、麻酔注射の痛みや圧迫感を和らげます。痛みが苦手な方も、遠慮なくお申し出ください。
妊娠中に歯が痛くなりました。治療は受けられますか?
A.妊娠中でも、必要な歯科診療を受けることは可能です。受診時に妊娠中であることをお伝えいただき、母子健康手帳をご持参ください。妊娠週数、体調、服用中の薬、産婦人科からの注意事項を確認しながら、無理のない治療計画をご提案します。痛みや腫れがある場合は、我慢せず早めにご相談ください。
子どもが「歯が痛い」と泣いています。どうすればいいですか?
A.お子さまが強い痛みを訴える場合は、早めに歯科医院へご相談ください。夜間に鎮痛薬を使用する場合は、年齢や体重に適した製品を添付文書どおりに使用し、迷う場合は薬剤師へご相談ください。顔の腫れや発熱があり、さらに息苦しさ、唾液も飲み込めない状態、意識状態の異常がある場合は、直ちに119番へ連絡してください。
痛み止めが効かないほどの激痛です。
A.強い炎症が疑われるため、診療時間内であれば早めに当院へご連絡ください。夜間の場合は、札幌歯科医師会口腔医療センターの夜間救急歯科診療をご検討ください。息苦しさ、唾液も飲み込めない状態、意識状態の異常がある場合は、直ちに119番へ連絡してください。
治療費はどのくらいかかりますか?
A.痛みの原因、必要な検査、治療する歯の部位、処置内容によって異なります。保険診療が適用される治療も多くあります。診査後に、必要な治療内容と費用の目安をご説明します。自費の材料をご希望の場合は、選択肢と費用を事前にご案内します。
歯が痛い・しみる 緊急のご相談
歯の痛みは、我慢しているうちに原因が進行することがあります。症状が軽いうちに受診することで、治療の選択肢を広げられる場合があります。
やまぐち歯科こども歯科は、豊平区の皆さまの「かかりつけ歯科医院」として、痛みの原因をできるだけ正確に確認し、状態に応じた治療をご提案します。痛みが続く場合は放置せず、まずはお電話ください。
この記事の監修:山口 優
やまぐち歯科こども歯科 歯科医師・歯学博士。症状や診察所見を丁寧に確認し、必要に応じてレントゲンや歯科用CTを活用しながら、痛みの原因を見極めます。患者さまの不安に配慮し、大切な歯をできる限り残す治療を重視しています。
📚 参考文献・関連リンク
夜間救急歯科診療:011-511-7774
受付時間:18:30〜23:00
診療内容は応急処置が中心です。翌日以降は、かかりつけ歯科医院または最寄りの歯科医院で継続治療を受けてください。