子どもの歯が抜けた・欠けた!応急処置と受診の目安を歯科医師が解説
子どもの歯が欠けた・折れた・抜けた…
正しい応急処置(保存法・止血)と受診の目安
- 意識がもうろうとしている、呼びかけに応答しない・受け答えがおかしい
- 頭部を強く打っている、嘔吐(吐き気)や激しい頭痛がある
- 口の中や顔面からの出血がひどく、ガーゼで5〜10分押さえても止まらない
※意識障害、呼吸がおかしい、大量の出血など緊急性が高い場合は直ちに119番(救急車)へ連絡してください。
救急車を呼ぶべきか判断に迷う場合は、救急安心センターさっぽろ(#7119)へご相談ください。
夜間のお子さまの急なけがについては、北海道小児救急電話相談(#8000・毎日19時〜翌8時)も利用できます。
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圧迫止血:出血がある場合は、清潔なガーゼやハンカチを患部に当て、5〜10分間途中で外さずにしっかり押さえます。
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乾燥防止:抜けた永久歯は歯の根を触らず歯冠(白い部分)を持ち、牛乳または歯の保存液へ。折れた歯の破片も捨てず、乾燥させないよう保存します。
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速やかな連絡:かかりつけ歯科医院へ電話し、「何分前にぶつけたか」「歯の状態」を伝えて受診指示をもらいます。
お子さまが転倒や衝突などで歯をぶつけ、血が出たり歯が欠けたりすると、保護者の方はとても驚かれると思います。
歯の外傷では、最初の適切な応急処置と受診までの時間が、将来の歯の寿命や永久歯の健全な発育に大きく影響することがあります。
札幌市豊平区(地下鉄東豊線「月寒中央駅」3番出口直結)のやまぐち歯科こども歯科が、国際歯科学外傷学会(IADT)のガイドライン等を参考に、正しい知識と受診の目安を分かりやすく解説します。
【最重要】脱臼歯・破折片の保存と正しい扱い方
歯が根元からすっぽり抜けてしまう「完全脱臼」や、大きく折れてしまった場合、最も大切なのは「歯の根の表面にある組織(歯根膜:しこんまく)を乾燥させないこと」です。
- 抜けた歯の根(ピンク色や透明な膜がついた部分)をごしごし洗う・擦る
歯根膜の状態が悪くなり、元に戻す(再植)成功率が低下します。持つときは必ず白い「歯冠部」を持ちます。 - 水道水に長時間浸ける
水は歯の保存に適した液体ではありません。洗う場合は短時間にとどめ、できるだけ早く牛乳・歯の保存液などへ移してください。 - ティッシュペーパーや布に包んで運ぶ
乾燥は数分のうちに始まり、歯根膜の状態が悪くなります。絶対に乾燥させないでください。 - 「痛みがないから」「乳歯だから」と放置して様子を見る
打撲の衝撃で神経や血流に影響が出ていても、当日は痛みが出ないことがあります。
Q. 抜けた歯や破片が汚れている場合はどうすればいい?
汚れている場合は、歯冠部を持ち、牛乳や生理食塩水などで短時間やさしくすすぎます。これらがなければ流水で短時間すすぎ、擦らないでください。
- 抜けた永久歯の保存:歯の保存液(ティースキーパー等)または「牛乳(成分無調整)」へ浸します。ない場合は生理食塩水などを利用し、乾燥させず速やかに受診してください。
- 折れた破片(破折片)の保存:破折片も乾燥させずに持参します。保存液や牛乳が手元になければ、食品用ラップで包んで持参する方法もあります。
※小さなお子さまのお口の中で保存する場合の注意点
抜けた歯をご本人の頬と歯ぐきの間(唾液中)に入れて運ぶ方法もありますが、小さなお子さまの場合は誤飲・誤嚥(飲み込んだり気管に入ったりすること)のリスクがあるため推奨されません。誤飲の危険を避けるため、口の中で保存せず、牛乳や保存液に入れて速やかに受診してください。
歯科医院へ電話する際に伝えるとスムーズなメモ
- ぶつけた日時・場所(何分前か)
- お子さまの年齢・お名前
- 症状のタイプ:欠けた/折れた/抜けた/グラグラ/めり込んだ
- 抜けた歯や破片の有無と、牛乳等で保護できているか
【症状別】緊急度チェック表と受診の目安
見た目が軽そうに見えても、顎の骨の中で歯の根が折れていたり(歯根破折)、永久歯の芽に影響が及んでいたりすることがあります。
| 症状・お口の状態 | 緊急度と受診の目安 |
|---|---|
| 永久歯(大人の歯)が完全に抜けた | 🚨 直ちに受診 ※できるだけ直ちに受診。特に歯を乾燥させたまま放置しないことが重要です。 |
| 大きく折れて神経(ピンク〜赤の点)が見える | 🚨 今すぐ〜今日中 ※神経の保護処置が必要です。破折片も持参してください。 |
| 歯がグラグラ動く・位置がズレた・めり込んだ | ⚠️ 今日中(可及的速やかに) ※元の位置に戻して固定する処置が必要な場合があります。 |
| 乳歯が完全に抜けた | ⚠️ 今日中〜明日 ※乳歯は戻さないのが原則ですが、永久歯の芽への影響確認が必要です。 |
| 歯の先端が少し欠けた(痛みなし・出血なし) | ⚠️ 今日〜明日中 ※鋭利な部分で唇や舌を傷つけないよう滑らかに整えます。 |
| 打撲後、数日〜数週間して歯が灰色・茶色っぽく変色してきた | 🟡 数日以内 ※歯髄の血流が影響を受けている可能性があります。経過確認が必要です。 |
乳歯と永久歯の違い:抜けた歯は戻す?戻さない?
外傷を受けた歯が「乳歯」か「永久歯」かによって、歯科医院での基本的な対応は異なります。
🌱 乳歯が抜けた場合:原則として「元に戻さない」
乳歯の根のすぐ直下には、将来生えてくる永久歯の芽(歯胚:しはい)が存在しています。抜け落ちた乳歯を無理に元の位置へ戻そうとすると、永久歯の芽を傷つけたり、感染を引き起こして永久歯の変形や生えてこなくなるトラブルを招く危険性があります。そのため、乳歯の完全脱臼では再植を行わないのが原則です。
🌳 永久歯が抜けた場合:条件が整えば「元に戻す(再植)」
一生使う永久歯は、条件が整えばその場ですぐ元の位置に戻すことが最も望ましいとされています。ただし、乳歯は戻してはいけません。永久歯か乳歯かご自身で判断できない場合は、無理に戻さず、乾燥させないよう保存してすぐ歯科医院へ連絡してください。
歯科医院で行う主な検査と治療内容
当院では、打撲や外傷を受けたお子さまに対して、負担に配慮しながら以下の検査と処置を行います。
1. 視診・触診・レントゲン検査(必要に応じた画像診査)
歯の動揺(グラつき)、噛み合わせのズレ、歯ぐきや唇の傷を確認します。レントゲン検査などを行い、歯根や周囲組織、永久歯への影響を確認します。状態によっては精密な画像診断を用いることもあります。
2. 欠けた・折れた歯の修復と神経保護
欠けた部分が小さければ表面を滑らかに研磨します。象牙質(歯の内側の層)や神経が露出している場合は、刺激や感染を防ぐために歯科用レジン(樹脂)でカバーしたり、神経を保護する処置を行います。持参された破折片が接着可能な場合もあります。
3. グラつく・ズレた歯の整復と一時的な固定
状態に応じて歯を元の位置に戻し、隣の歯と一時的に固定します。固定の必要性や期間は、外傷の種類や骨折の有無などによって異なります。
外傷後に生じる長期的なトラブルと経過観察の重要性
歯の外傷で注意が必要なのは、「受診当日は問題がなさそうに見えても、数か月〜数年後に遅れて影響が出ることがある」点です。
- 歯髄への影響: 外傷後に歯髄の血流が影響を受けている可能性があります。変色だけで神経の状態を判断することはできないため、痛み、歯ぐきの腫れ、膿、レントゲン所見などとあわせて経過を確認します。
- 歯根吸収(根っこが溶ける): 打撲の影響で歯の根が徐々に吸収されて短くなったり、骨と癒着したりすることがあります。
- 永久歯への影響: 乳歯の外傷により、後から生えてくる永久歯の表面に白い斑点が出たり、生える方向が変わったりすることがあります。
そのため、一度の処置で終了とせず、定期的なレントゲン検査や歯の状態確認(経過観察)を継続することが大切です。
受診時の費用と健康保険・医療費助成について
お子さまの歯の外傷(ケガ)の診察および処置は、原則として健康保険の適用対象となります。
札幌市にお住まいでお子さまの医療費助成資格をお持ちの場合は、自己負担額が軽減されます。受診の際は、マイナ保険証(または資格確認書・健康保険証)と医療費受給者証を併せてご持参ください。
やまぐち歯科こども歯科(札幌市豊平区・月寒)の診療体制
当院は、小児歯科と矯正歯科の専門的な視点を組み合わせ、お子さまの「今」のケガへの対応はもちろん、「将来」の歯並びや噛み合わせまで見据えた管理を行っています。
- 安全第一の負担軽減診療: 怖がっているお子さまに無理な治療を強いることなく、安心感を与えながら安全に処置を進めます。
- 地下鉄「月寒中央駅」3番出口直結: 悪天候や緊急時でも通いやすいアクセス環境を備えています。
- 分かりやすい事前説明: 保護者の方へ現在のお口の状態と今後の経過観察の計画を丁寧にお伝えします。
よくあるご質問(Q&A 10選)
抜けた歯を水道水で洗ってもいいですか?
痛がっていないのですが、様子を見ても大丈夫ですか?
乳歯が少し欠けただけですが、受診が必要ですか?
歯が歯ぐきの中にめり込んで短くなってしまいました。
受診時の費用はどれくらいかかりますか?
抜けてから時間が経ってしまいましたが、受診すべきですか?
ぶつけた歯の色が灰色や茶色っぽく変わってきました。
応急処置だけ他院で受け、後日かかりつけに通っても大丈夫ですか?
スポーツ中の歯のケガを防ぐ方法はありますか?
子どもが泣いて暴れてしまわないか心配です。
お子さまの歯のケガ・緊急のご相談🚑
「血が止まらない」「歯が欠けた・抜けた・グラグラする」
慌てず、まずはお電話で状況をお知らせください。受診のご案内をいたします。
診療時間:月・火・木・金 9:30〜19:00 / 水・土 9:30〜17:00(日祝休)
※急患は随時受け付けています。ご来院前にお電話でお問い合わせください。
🏥 やまぐち歯科こども歯科(札幌市豊平区月寒中央通7丁目6-20 JA月寒中央ビル5F / 地下鉄東豊線 月寒中央駅3番出口直結)


