矯正治療の費用と期間が変わる理由|通院・装置管理・医院選びのポイント
札幌市豊平区(月寒・福住エリア)のやまぐち歯科こども歯科による、矯正歯科の解説コラムです。
矯正治療の費用と期間が変わる理由|通院・装置管理・医院選びのポイント
矯正治療の費用や期間は、歯並びや骨格の状態だけでなく、通院間隔を守ること、指示された装置の使用時間を確保すること、お口のケアを適切に行うことなど、治療中の行動によっても変動します。予期せぬ治療期間の延長や追加費用を防ぐためのポイントを解説します。
やまぐち歯科こども歯科 歯科医師 / 日本矯正歯科学会認定医 / 歯学博士
当院では、日本矯正歯科学会認定医が患者さまごとの歯並び、噛み合わせ、骨格などを確認し、治療方針を検討しています。
※ご注意:本記事は一般的な情報であり、治療結果・期間・費用を保証するものではありません。歯並び、骨格、治療法、通院状況、口腔衛生状態により個人差があります。最適な治療計画は精密検査・診断に基づき決定します。
1. 治療期間が延びると費用や負担が増える理由
矯正治療では、当初予定していた治療期間よりも長引いてしまうケースがあります。期間が長引くことは、単に動くのに時間がかかるというだけでなく、以下のような費用や負担の増加につながる場合があります。
通院ごとの「処置料(調整料)」の累計が増える
矯正治療の料金体系として、処置料(通院1回あたり5,500円など)が来院ごとに発生する仕組みを採用している医院の場合、治療期間が伸びて通院回数が増えるほど、処置料の総額が増加していきます。
むし歯や歯周病リスクの上昇による治療の中断
矯正装置の周囲は清掃が難しくなることがあり、口腔衛生状態によっては、むし歯や歯肉炎のリスクが高まる場合があります。治療中に大きなむし歯ができてしまうと、一度矯正装置を外してむし歯治療を優先しなければならない場合があり、結果として治療期間がさらに伸びたり、装置の再製作費用がかかることがあります。
2. 治療中に患者さまができる3つのこと
矯正治療を計画どおりに進めるためには、歯科医師の管理だけでなく、患者さまご自身の協力が非常に大きく影響します。
① 決められた間隔で通院する
矯正治療は、歯に適切な力をかけ続けることで少しずつ動かしていきます。仕事や学校の都合で予約をキャンセルし、通院間隔が大きく空いてしまうと、適切な調整が行えず、治療期間に影響する場合があります。
② 装置の使用時間や指示事項を守る
マウスピース型矯正装置の装着時間や、上下の歯に掛ける顎間ゴム(ゴムかけ)の使用時間は、治療を進めるうえで大変重要です。指示された使用時間が不足すると、計画どおりに歯が動かず、治療期間の延長につながります。指示された使用方法を守ることは、治療計画に沿って進めるうえで重要です。
③ 装置トラブルが発生したときは早めに連絡する
ワイヤー矯正のブラケットが外れてしまったり、マウスピースが破損・紛失した状態を放置すると、歯が動かなくなったり、意図しない方向へ戻ってしまうことがあります。トラブルが生じた際は次回の予約日まで放置せず、速やかに医院へ連絡して指示を受けることが大切です。
3. 検査・診断と適応判断の重要性
近年は様々な矯正方法を選択できるようになりましたが、患者さまの歯並びや骨格の状態によって、適した治療法は異なります。
例えば、マウスピース型矯正装置は非常に優れていますが、すべての症例に適応できるわけではありません。骨格的なズレが大きい場合や、著しい叢生(ガタガタ)、歯根を大きく平行移動させる必要があるケースなどで無制限に適応しようとすると、計画どおりの歯の移動が得られず、噛み合わせの調整が必要になる場合があります。
治療途中で計画を大幅に変更したり、別の装置でやり直すことになると、結果的に多くの期間と費用がかかることになります。事前のセファロ(頭部X線規格写真)等を用いた精密検査と正しい適応を判断することが重要です。
4. 医院選びで確認したい治療体制
矯正治療を検討する際は、費用や装置の見た目だけでなく、トラブル時の対応や治療体制について事前に確認しておくことが大切です。
| 確認項目 | チェックのポイント |
|---|---|
| 事前の精密検査内容 | セファロ(骨格分析)やレントゲン、写真撮影などを適切に行い、客観的なデータに基づいて診断しているか。 |
| 治療方法の説明 | ワイヤー矯正、マウスピース型矯正、アンカースクリューなど、症状に応じて適切な治療方法を説明できるか。 |
| 費用の明瞭さ | 基本装置料だけでなく、毎回の処置料、保定装置料、追加処置の可能性について事前に説明があるか。 |
| トラブル時の対応 | 装置が外れたり痛みが強い場合に、急患対応や適切な処置を受けられる体制があるか。 |
5. 追加費用が発生しやすいポイント
治療を始める前に、基本料金以外にどのような追加費用が発生する可能性があるかを把握しておくことで、将来的な予算のズレを防ぐことができます。
- 通院ごとの処置料: 定期調整のたびにかかる費用です。治療期間が伸びた場合に総額が増える要因になります。
- むし歯や歯周病の治療費: 矯正中にむし歯ができた場合、一時的な装置外しや再製作が必要となり、追加費用が生じる場合があります。
- 装置の破損・紛失による再製作費: マウスピースや保定装置(リテーナー)を紛失・破損した場合、再製作費用が必要になる場合があります。
- 保定装置(リテーナー)代・保定観察料: 動的治療が終わった後の後戻りを防ぐ装置の費用です(当院の基本料金には含まれていますが、医院により別料金の場合があります)。
6. 制度の活用と公的なサポート
矯正治療の自己負担を軽減するために、国の制度や支払方法を理解しておくことも有効です。
医療費控除の活用
噛み合わせや咀嚼などの機能上の問題を改善するために必要と認められる矯正治療は、確定申告を行うことで医療費控除の対象となる場合があります。一方、容姿を美化することを主な目的とする治療は対象外です。個別の適用については、所轄税務署や税理士等へご確認ください。
分割払いやデンタルローンの利用
一度にまとまった費用を準備するのが難しい場合は、院内分割払いやデンタルローンを利用する方法があります。当院では院内分割払いもご案内しています。利用条件は診断時にご確認ください。
よくある質問(Q&A)
無料相談に行ったら、その日に申込みをしないといけませんか?
ゴムかけ(顎間ゴム)をサボるとどうなりますか?
急用で予約を変更したいのですが、治療に影響しますか?
矯正治療の費用・期間についてご相談いただけます
やまぐち歯科こども歯科では、日本矯正歯科学会認定医が歯並びや噛み合わせを確認します。
初回相談では、現時点で治療を検討する段階か、経過観察が考えられるかについて、大まかな見通しをご説明します。具体的な治療方法・期間・費用は、検査後の診断時に丁寧にご案内いたします。


