コラム|月寒中央駅で歯科をお探しの方はやまぐち歯科こども歯科まで

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コラムcolumn

【札幌 吹奏楽部】子どもの矯正と管楽器は両立できる?歯科医が影響を解説|やまぐち歯科(月寒)





【札幌 吹奏楽部】子どもの矯正と管楽器は両立できる?歯科医が影響とMFTを解説|やまぐち歯科(月寒)










【札幌 吹奏楽部】子どもの矯正と管楽器は両立できる?
歯科医が影響とMFTを解説

「吹奏楽部に入った子どもの歯並び、気になる…」
「矯正したいけど、楽器の演奏に影響が出ないか心配…」

札幌市は吹奏楽活動が盛んで、当院にも「部活と矯正は両立できますか?」「コンクール前に治療を始めても大丈夫?」「マウスピースが唇に当たって痛くないか心配…」といった、お子さまの矯正と楽器演奏に関するご相談が保護者の方から多く寄せられます。

歯並びは、管楽器の音色や演奏のしやすさを左右する**「アンブシュア」**に直接影響します。一方で、矯正装置が演奏の妨げになるのではというご不安も当然のことです。

この記事では、札幌市豊平区・月寒中央駅直結のやまぐち歯科こども歯科が、お子さまの「歯並び」と「管楽器演奏」を両立させるための最適な方法を、矯正認定医・三児の母の視点から徹底解説します。

なぜ早めの矯正が大切?「成長期」と「アンブシュア」の深い関係

管楽器の演奏において、音を出すための口の形や唇の状態を「アンブシュア」と呼びます。このアンブシュアが安定する時期は、永久歯が生えそろい、顎が成長する「混合歯列期(6歳~12歳頃)」と重なります。

お子さまの歯並びは、アンブシュアを支える「土台」そのものです。この土台が不安定だと、演奏技術の上達に深刻な影響を与えることがあります。

成長期に「歯並びの土台」が重要な理由

お子さまの永久歯が生えそろう時期に、アンブシュア形成も同時に進みます。この時期に歯並びの土台が悪いと、以下のような問題が起こりやすくなります。

  • アンブシュアが安定しない: 歯並びがガタガタだと、唇を支える「壁」が不安定になり、息が漏れたり、高音が出しにくくなったり、唇がすぐに疲れたりします。
  • 間違った癖がつく: 歯並びの問題(例:出っ歯)をカバーしようと、無意識に顎をずらしたり、唇に過度な力を入れたりする「悪い癖」がついてしまうと、後から修正するのが非常に困難になります。
  • タンギングが不正確になる: 舌先を当てる前歯の位置が乱れていると、正確なタンギング(発音)が難しくなります。

もしお子さまが「練習してもなかなか上達しない」と悩んでいる場合、その原因の一つに歯並びの問題が隠れているかもしれません。**成長期のあごの発達と楽器演奏は密接に関係している**ため、この時期のケアが非常に重要なのです。


楽器別|歯並びがお子さまの演奏に与える具体的な影響

楽器のタイプによって、アンブシュアの作り方や歯並びの影響を受けるポイントが異なります。

金管楽器(トランペット、トロンボーン、ホルン、チューバなど)

マウスピースを唇に押し当てて振動させるため、特に上の前歯の歯並びの影響を強く受けます。

  • 出っ歯(上顎前突): マウスピースを唇に当てる角度が不安定になりがちです。特に高音域(ハイトーン)を出す際に唇に過度な圧力がかかり、唇を痛めたり、バテやすくなったりします。
  • ガタガタ(叢生): 歯が重なっている部分が唇の内側に当たり、練習中に痛みが出たり、口内炎ができやすくなったりします。
  • すきっ歯(空隙歯列): 歯の隙間から息が漏れやすく、効率よく音を出すことが難しくなります。

木管楽器(クラリネット、サックス、フルート、オーボエなど)

楽器ごとにアンブシュアが異なりますが、唇や舌の繊細なコントロールが求められます。

  • クラリネット・サックス(シングルリード): リードを乗せた下唇を、下の前歯で支えます。そのため、下の歯並びが重要です。ガタガタ(叢生)だと、下唇が歯に当たって痛みが出やすいです。
  • フルート: 唇にマウスピースを当て、息の角度をコントロールして音を出します。歯並びが直接当たることは少ないですが、出っ歯受け口は唇の形や息の角度に影響を与え、音色が安定しにくくなる可能性があります。
  • オーボエ・ファゴット(ダブルリード): 非常に繊細なアンブシュアが求められます。開咬(前歯が閉じない)や、口呼吸・低位舌などの癖があると、お口周りの筋肉が正しく使えず、良い音を出すのが難しくなります。

吹奏楽部のお子さまに最適な矯正治療とは?(マウスピース矯正)

「矯正装置が演奏の妨げになるのでは?」これが保護者の方の最大の不安でしょう。従来のワイヤー矯正(表側)では、確かに装置が唇の内側に当たり、痛みや口内炎の原因となり、演奏に支障が出ることが多くありました。

しかし、現代の矯正治療には、お子さまの部活動への影響を最小限に抑えるための優れた選択肢があります。

治療法 演奏への影響(アンブシュア) 痛み・口内炎 こんなお子さまに
① マウスピース矯正
(インビザライン・ファーストなど)
◎ 最小限
(表面が滑らか)
◎ ほとんどない すべて(特に金管・木管)
痛みや違和感を最小限にしたい
② 裏側矯正
(舌側矯正)
〇 ほぼ影響なし
(唇に当たらない)
が痛む・口内炎
(タンギングに影響)
金管楽器奏者
(舌への影響を許容できる)
③ ワイヤー矯正(表側)
(クリアブラケット)
△ 影響大
(唇に装置が当たる)
が痛む・口内炎 適応症例が広く、費用を抑えたい
(※ワックス等での保護が必須)
なぜマウスピース矯正がお子さまに最適なのか?

当院が、札幌で吹奏楽を頑張る学生さん(特に小児矯正)にマウスピース矯正を強くお勧めする理由は、以下の3点です。

  1. 圧倒的に痛みが少ない: 装置の表面が滑らかで、唇や舌の内側に当たる突起物がありません。演奏中にアンブシュアで唇を押し付けても、ワイヤー矯正のような激しい痛みや口内炎のリスクがほぼゼロです。
  2. アンブシュアの変化が緩やか: 1〜2週間ごとに少しずつ歯を動かすため、アンブシュアの変化も非常に緩やかです。お子さまが日々の練習の中で、少しずつ変化に対応していくことが可能です。
  3. 「いざという時」の安心感: 基本的に装着したまま演奏していただきますが、大切なコンクールや演奏会の当日など、**「どうしても最高のパフォーマンスを出したい」という時だけ、一時的に取り外す**という選択も可能です。(※ただし、装着時間を守ることが治療の基本です)

なぜ癖の改善から? 吹奏楽部のための「MFT(口腔筋機能療法)」

歯並びを整えるだけでは、根本的な解決にならないケースがあります。特に管楽器を演奏するお子さまは、無意識のうちにお口周りの筋肉に負担をかけていたり、口呼吸の癖がついていたりすることがあります。

当院では、小児矯正(I期治療)において、歯並びの土台となる「お口の機能」を整えることを非常に重視しています。それがMFT(口腔筋機能療法)です。

MFT(口腔筋機能療法)とは?

MFTとは、舌、唇、頬など、お口周りの筋肉のバランスを整え、正しく機能するように再教育するトレーニングです。「お口育て」とも言えます。

吹奏楽部のお子さまは、長時間の練習で口呼吸になったり、頬の筋肉に過度な緊張が見られたりすることがあります。MFTを組み合わせて、正しい舌の位置(スポット)や鼻呼吸を習得することは、歯並びの治療効果を高めるだけでなく、**治療後の「後戻り」を防ぎ、さらには楽器の演奏効率を高める**ことにも繋がります。

お子さまのうちにMFT(口腔筋トレーニング)を行うことは、顎の健やかな発達を促す上でも非常に効果的です。(→ お口ぽかんとMFTの詳細はこちら


子どもの矯正治療と部活動を両立するコツ

治療と部活動を両立させるために、保護者の方に知っておいていただきたい注意点です。

保護者さまへ:両立のための4つのルール
  • 1. 焦らず、ゆっくりと音出しから慣らす
    治療開始直後や、新しいマウスピースに交換した直後は、アンブシュアに違和感が出ることがあります。お子さまが「前と同じ音が出ない」と焦るかもしれませんが、まずはロングトーンや基礎練習で、新しいアンブシュアの「支点」を探す時間が必要です。「焦らなくて大丈夫」と声をかけてあげてください。
  • 2. 痛みを我慢させない(ワックス等で保護)
    ワイヤー矯正の場合、装置が当たって痛い部分は、我慢せずに「矯正用ワックス」で保護しましょう。マウスピース矯正でも、アタッチメントが擦れる場合はワックスが有効です。痛みで練習に集中できない場合は、すぐに歯科医師にご相談ください。(→ 矯正の痛みと対処法
  • 3. 大切な本番スケジュールを必ず共有する
    「○月にコンクールがある」といった大切なスケジュールは、必ず事前に担当医に共有してください。札幌の学生さんの大会スケジュールなども把握しておりますが、事前にご相談いただければ、それに合わせてワイヤーの調整日をずらしたり、痛みの出にくいマウスピース交換スケジュールを組んだり、柔軟に対応することが可能です。
  • 4. 楽器からの過度な圧力を意識させる
    特に金管楽器で高音を出す際など、マウスピースを唇に強く押し付けすぎると、歯の動きに予期せぬ影響を与えたり、痛みの原因になったりすることがあります。この機会に、唇に頼りすぎない、正しい呼吸法(腹式呼吸)や息の支えを親子で見直す良いきっかけにもなるかもしれません。

吹奏楽×小児矯正 Q&A 10選(保護者向け)

札幌の吹奏楽部のお子さまを持つ保護者の方から寄せられる、よくあるご質問にお答えします。

Q1. 小学生(低学年)でもマウスピース矯正はできますか?

A. はい、可能です。6歳~10歳頃の混合歯列期(乳歯と永久歯が混在する時期)専用のマウスピース型矯正装置(インビザライン・ファーストやプレオルソなど)があります。これは歯を並べるだけでなく、顎の成長を助けたり、舌の癖を改善(MFT)する効果も高く、この時期の治療に最適です。

Q2. 部活の大会(コンクール)直前に矯正を始めても大丈夫ですか?

A. 大会直前のスタートは、アンブシュアが慣れる時間が必要なため、あまりお勧めしません。大会が終わった直後や、夏休み・冬休みなど、練習に余裕がある時期にスタートするのがベストです。札幌の大会日程なども考慮し、無料相談で最適な時期を計画しましょう。

Q3. 矯正を始めたら、楽器を変えた方がいいですか?

A. いいえ、その必要はほとんどありません。現在演奏している楽器を続けながら治療を進めるのが基本です。ただし、これから楽器を選ぶ段階で歯並びに不安がある場合は、アドバイスも可能です。

Q4. 低学年でのMFT(口腔筋機能療法)とは、どんなことをするのですか?

A. 難しいことはしません。ゲーム感覚でできる簡単なトレーニング(舌を正しい位置に置く、唇の筋肉を鍛える、正しい飲み込み方を覚えるなど)が中心です。当院の矯正担当医(治奈先生)は三児の母でもあり、お子さまのやる気を引き出すアプローチを得意としています。

Q5. 思春期の子どもが、装置の見た目を嫌がります…

A. そのお気持ちは、とても自然なことです。だからこそ、透明でほぼ目立たない「マウスピース矯正(インビザライン)」が非常に有効です。ワイヤー矯正の場合でも、白いセラミック製の目立ちにくい装置(クリアブラケット)を選ぶことができます。

Q6. 治療期間は、楽器を吹いていると長くなりますか?

A. 楽器の演奏(特に金管楽器)が歯にかける圧力は、矯正力とは異なる方向にかかるため、歯の動きに多少影響を与える可能性はゼロではありません。しかし、それが直接的な原因で治療期間が「大幅に」長くなることは稀です。大切なのは、定期的なチェックで歯の動きをしっかりモニタリングしていくことです。

Q7. 費用は、楽器を演奏していると高くなりますか?

A. いいえ、楽器を演奏しているからといって、特別な追加費用が発生することはありません。費用は、あくまでお子さまの歯並びの難易度や選択する装置の種類によって決まります。(→ 矯正費用と支払い方法はこちら

Q8. マウスピース矯正は、装着したまま演奏できますか?

A. はい、装着したまま演奏するのが基本です。マウスピースは歯にぴったりフィットしているため、装着した状態のアンブシュアに慣れていただく必要があります。最初は違和感がありますが、すぐに慣れるお子さまがほとんどです。

Q9. 矯正治療で音色が良くなるって本当ですか?

A. 歯並びが整うことで息の漏れが少なくなり、より効率的に楽器に息を送り込めるようになるため、「音量がアップした」「音色が安定した」「高音が出しやすくなった」「疲れにくくなった」と感じる方は多くいらっしゃいます。

Q10. 札幌で吹奏楽部に強い矯正歯科の選び方は?

A. ①**日本矯正歯科学会「認定医」**が在籍していること。②お子さまの成長発育やMFTに詳しい**「小児歯科」**の視点も持っていること。③**マウスピース矯正**など目立たない選択肢を豊富に持っていること。④お子さまの演奏活動に理解があり、コンクール日程などに合わせて柔軟に対応してくれる医院を選ぶと良いでしょう。


歯並びを整えることは、お子さまの音楽の可能性を広げるための「楽器のアップグレード」とも言えます。演奏技術の向上に悩んでいる場合、その原因が歯並びにあるかもしれません。

お子さまが吹奏楽を頑張りながらも、歯並びを整えたいと考えている保護者の方へ。

やまぐち歯科こども歯科は、札幌市豊平区・月寒中央駅直結の、
日本矯正歯科学会認定医が在籍する歯科医院です。

お子さまの部活動や学校生活に支障を出さずに進められる小児矯正プランを、
矯正担当の治奈先生が専門家として、そして三児の母として、親身にご提案します。

▶ 吹奏楽部のお子さま向け矯正無料相談を予約する

この記事の著者

山口 治奈 先生

やまぐち歯科こども歯科 小児歯科・矯正歯科担当。
歯学博士・日本矯正歯科学会認定医・北海道矯正歯科学会理事。三児の母。
専門知識と母親目線の両方から、お子さまの成長発育とライフスタイル(学校生活・習い事)に合わせた、無理のない矯正治療計画を立案・実行している。(→ 治奈先生の診療哲学

この記事の監修

歯科医師 山口 優 先生

やまぐち歯科こども歯科にて、地域全体の歯と健康を守るために、予防歯科と患者さまへの丁寧な説明(教育)に力を注いでいる。

参考文献・関連リンク:
日本矯正歯科学会
日本小児歯科学会
日本口腔筋機能療法学会




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