お口ぽかんは危険?口唇閉鎖不全と歯並びの関係|MFTで改善できる理由とは
お口ぽかんは危険?口唇閉鎖不全と歯並びの関係|MFTで改善できる理由とは
「気がつくと、子どもがいつも口を開けている…」「寝ているときも口がぽかんと開いている…」
このようなご相談が、近年とても増えています。
「お口ぽかん」は医学的には「口唇閉鎖不全(こうしんへいさふぜん)」と呼ばれ、歯並びや顎の発達、全身の健康にまで影響を与えるとされている重要なサインです。
この記事では、お口ぽかんの原因・放置するリスク・改善方法(特にMFT:口腔筋機能療法)について、専門歯科の立場からわかりやすく解説します。
お口ぽかん(口唇閉鎖不全)とは?
お口ぽかんとは、意識していない状態でも口が開いている症状のことです。特に子どもに多く見られ、次のような特徴があります:
- 常に口が開いている
- 口呼吸が習慣化している
- 前歯が乾いている
- 顎の筋肉がゆるい・姿勢が悪い
なぜお口が開いてしまうの?原因とは
以下のような習慣や発育環境が関係しています:
- 口呼吸の癖(アレルギー性鼻炎、鼻づまり)
- 舌の位置が常に下にある(低位舌)
- 頬・口周りの筋力が弱い
- 哺乳瓶・指しゃぶり・おしゃぶりを長く使っていた
特に舌の位置が重要で、正しい位置(スポット)に舌を置けないと、歯並びや顔の形にまで影響します。
放置するとどうなる?将来への影響
「成長すれば治るだろう」と放置していると、以下のような悪影響が懸念されます:
- 出っ歯・開咬などの不正咬合を引き起こす
- 顎の骨の成長バランスが崩れる
- 口呼吸による虫歯・歯周病・扁桃肥大のリスク増加
- 発音障害(特にサ行・タ行)
- 姿勢不良・集中力の低下
MFT(口腔筋機能療法)とは?
MFTとは、「Myofunctional Therapy」の略で、舌・唇・頬などお口周りの筋肉を正しく使えるようにトレーニングする治療法です。
MFTの目的
- 正しい舌の位置を身につける
- 鼻呼吸に切り替える
- 口を閉じる力(口輪筋)を鍛える
当院で行っているMFT内容の例
- ストローを使った舌筋トレーニング
- 口唇閉鎖力アップの体操
- 正しい飲み込み方(嚥下訓練)
- スポットポジションの練習
これらはすべてお子さまの年齢・理解力・癖に合わせて段階的に進めていきます。
MFTは何歳から始められる?
一般的には4〜7歳ごろからスタートするのが理想です。
年齢が低いほど習慣化しやすく、歯並びや発育への影響も最小限に抑えられます。
ただし、10歳以上でも成果が見込めるケースもあります。大切なのは「気づいたときに始めること」です。
費用について
MFT単独での治療や、矯正治療と並行して行うこともあります。
- MFT治療用マウスピース:55,000円(税込)
- 小児矯正治療と併用の場合:330,000円(税込)
費用の負担軽減には、スマホから申し込み可能な歯科ローンや最大120回までの分割払いもご用意しています。
まとめ|お口ぽかんに早めの気づきを
お口ぽかんは放っておくと、歯並びや健康に大きな影響を与える可能性があります。
「口を閉じられない」「いつも口が開いている」と感じたら、それは立派なサインです。
やまぐち歯科こども歯科では、小児矯正とMFTを組み合わせて、お子さまの発育をトータルでサポートしています。
無料相談を行っておりますので、ぜひお気軽にご予約ください。
参考リンク
▶ 日本矯正歯科学会