5歳から始める小児矯正とは？効果・タイミング・費用まとめ

「矯正治療は永久歯が生え揃ってからでいい」――そう思っていませんか？

しかし、最近では5歳から始める小児矯正の重要性が見直されており、早期に治療を始めることで「抜歯の回避」や「自然な成長誘導」が可能になることもあります。

この記事では、小児矯正を5歳から始めるメリットや治療の流れ、使われる装置の特徴、そして費用や通院期間まで、保護者の方が知っておきたいポイントを丁寧に解説します。

なぜ5歳から矯正が必要なの？｜乳歯期からの介入が効果的な理由

子どもの歯や顎は日々成長しています。その成長過程において、指しゃぶりや口呼吸、舌の癖（舌癖）などによって歯並びに悪影響を与えるケースは少なくありません。

特に5〜6歳は「乳歯列期の後期」にあたり、将来の永久歯の位置を決める土台ができ始める時期。ここでの介入により、以下のような効果が期待できます：

• 永久歯が正しい位置に生えやすくなる
• 顎の成長を誘導できる
• 将来の本格矯正を短縮・簡素化できる
• 非抜歯で済む可能性が高くなる

もちろんすべての子が早期治療を必要とするわけではありません。「経過観察」で済む子もいますので、まずは正確な診断を受けることが大切です。

早期治療が有効な代表的な歯並び

小児矯正の対象になるケースの一部をご紹介します。

• 出っ歯（上顎前突）：上の前歯が大きく前に出ている
• 受け口（反対咬合）：下の前歯が上の前歯より前に出ている
• 開咬：前歯がかみ合わず、上下方向に隙間ができて、前歯で食べ物をかみ切ることができない
• 叢生（ガタガタ）：乳歯の段階から並びが乱れている

これらは、成長の途中で矯正的に導くことで改善できる可能性が高いため、5歳ごろからの診断・介入が推奨されます。

使用する矯正装置の種類

5歳〜8歳の小児矯正では、以下のような装置を使用します：

• 床矯正装置（プレート）：顎の幅を広げる。取り外し可。
• 咬合挙上板：噛み合わせの高さをコントロール
• マウスピース型装置：癖の改善と歯列誘導（例：MFT用マウスピース）
• 筋機能訓練装置（MFT補助具）：舌・口周りの機能訓練用

それぞれのお子さまの状態に合わせて、最適な装置を選定していきます。矯正治療と同時にMFT（口腔筋機能療法）を並行することで、より安定した結果が得られます。

矯正治療の流れ｜5歳からのステップ紹介

当院では、5歳からの小児矯正を以下のような流れで進めています。

1. 初回相談（無料）：現在の歯並びや発育の状態を確認。必要に応じて精密検査をご提案。
2. 精密検査（CT・セファロなど）：骨格や歯の配置、癖の有無を確認
3. 治療計画の立案と説明：装置や治療期間、費用などを丁寧にご説明
4. 装置の装着・指導：日常で無理なく使えるよう調整
5. MFTの併用：必要に応じて口腔機能のトレーニングを開始
6. 定期通院（月1回程度）：成長を見ながら調整・装置交換

治療期間は1年半〜2年程度が一般的で、永久歯が生え揃うまで定期的な経過観察を続けます。

小児矯正の費用について

治療内容によって異なりますが、やまぐち歯科こども歯科では以下のような費用構成となっています。

• 初診相談：無料
• 精密検査：5,500円（税込）
• 診断料：22,000円（税込）
• 小児矯正治療費：330,000円（税込）
• 装置管理費（月々）：5,500円（税込）

費用は分割払いにも対応しており、スマホで簡単に申し込み可能な歯科ローンや、最長120回までの院内分割もご利用いただけます。

よくある質問（Q&A）

Q. 5歳で始めるのは早すぎませんか？

A. お子さまの状態によります。経過観察のみで済むこともありますが、問題があれば早めの対応がベストです。

Q. 装置を嫌がらないか心配です。

A. 取り外し式の装置や柔らかいマウスピースなど、快適性に配慮した装置を選びます。トレーニングで徐々に慣れていただきます。

Q. 子どもがMFTを続けられるか不安です。

A. 年齢や性格に応じた無理のない内容をご提案し、ご家庭で取り組める簡単な練習からスタートします。

まとめ｜5歳は将来の歯並びを守る“分岐点”

「まだ乳歯だし、自然に治るかも…」と見過ごされがちな歯並びの乱れ。
でも、実はこの時期こそが、将来の永久歯列や顎の発育を左右する“分岐点”なのです。

やまぐち歯科こども歯科では、小児矯正に精通した歯科医師が、お子さま一人ひとりの成長段階に合わせた最適な治療をご提案いたします。